日本人の国民病とも言える腰痛ですが、痛いときはこまめに治療や施術を受けに通うのに、症状が緩和すると何もケアしないという方は多いのではないでしょうか。
腰痛のほとんどは病気が原因ではなく、日常の生活習慣や身体の使い方によって発症リスクを高めます。そのため、腰痛は普段から予防するという発想が必要なのです。
ただ、腰痛が出るとすぐに改善したいと考えるのも人情といえます。そこで、今回の記事では腰痛の3タイプと、即効性が期待できるストレッチや運動、改善するための日常の生活習慣などについて解説します。
ストレッチをおこなうタイミングや方法を誤ると、かえって症状を悪化させる恐れもあるため、注意点もしっかりとお読みになり、腰痛の改善にお役立てください。
前後型の腰痛
前後型の腰痛は、前屈や後屈動作にともなって痛みを引き起こすのが特徴です。前後型の腰痛は筋緊張にともなう骨盤のゆがみや、筋力の低下による全身のバランス低下などによってもたらされます。
デスクワークにともなって長時間の同一姿勢を強いられるなどすると、筋緊張によって骨盤が前後にゆがみ、腰痛を発症しやすくなります。
また、体幹(全身から両手・両足を取り除いた部分)の筋力が低下した場合、上半身を支えるために骨盤を前後にスライドさせるため、腰痛を引き起こしやすくなるのです。
前後型の腰痛に効くストレッチ
前後型の腰痛を改善するためには、腸腰筋(腰と股関節を結ぶお腹側にあるインナーマッスル)を緩めることが重要です。腸腰筋が硬くなると、股関節が外旋して骨盤を後ろに傾けます。
また、大腰筋が硬くなりすぎると、腰を後ろに反らした際に痛みを引き起こしやすくなります。実際のストレッチは次のような手順で行いましょう。
- 布団やヨガマットなどにうつ伏せで寝る
- 両肩の下に手のひらを下に向けておく
- 腕立て伏せをするように肘を伸ばし、上半身を起していく
- 30秒たったら元に戻し、3セットおこなう
上半身を起こす際に、お腹を伸ばすイメージでストレッチするのがポイントです。またお腹を伸ばしたときに、息をゆっくり吐くようにしましょう。
前後型の腰痛を改善するバランス運動
前後型の腰痛を改善する場合、次のようなバランス運動もおすすめです。
- 両足を肩幅程の広さに開いて立つ
- かかとを上げてつま先立ちをする
- 10回×3セットおこなう
前後型の腰痛を改善するバランス運動をおこなうときには、足が平行になっているかチェックしましょう。足がカタカナの「ハ」の字になると、重心バランスを整える効果が減少します。
つま先立ちになったときにフラフラするようであれば、重心バランスが乱れている証拠です。しっかりとつま先立ちできるようになるころには、全身のバランスが取れて腰にかかる負担も減少しているでしょう。
②左右型の腰痛
左右型の腰痛は、右側か左側いずれかの腰にだけ痛みやだるさを訴えるのが特徴です。また、前から見たときにどちらかの肩が下がっていたり、ベッドに寝たときに片方の足が短く見えたりする傾向にあります。
左右型の腰痛が起こる原因としては、片方にばかり負担をかける身体の使い方や普段の座り方、立ち方などがあげられます。デスクワークで同じ側を上にして足を組むなどした場合、前後型の腰痛が出やすくなります。
左右型の腰痛に効くストレッチ
左右型の腰痛がある方の多くに、ハムストリングス(太ももの裏側にある大きな筋肉)の緊張が見られます。ハムストリングスは骨盤に付着しているため、片側のハムストリングスの緊張が強くなると、筋肉に引っ張られて骨盤が下に下がります。
その結果、片側の腰にばかり負担がかかり、左右型の腰痛が出やすくなるのです。左右型の腰痛に効くストレッチは以下の手順で行います。
- 布団やヨガマットにあおむけで寝る
- タオルを両手で持ちかかとに引っ掛ける
- ひざを胸の方へ引き寄せながらタオルを引っ張りひざを伸ばす
- 30秒×3セットおこなう
③のひざを伸ばす動作の際、身体が硬い方はひざを完全に伸ばさなくても構いません。太ももの裏側がつっぱるような感じであれば、上手にストレッチできている証拠です。
左右型の腰痛を改善するための生活習慣
左右型の腰痛は同じ側にばかり負担がかかることで発症リスクを高めます。そのため、普段から次のような点に気を付けましょう。
- 椅子に座るときはできるだけ足を組まない
- かばんを肩に下げるときは両方同じ頻度でおこなう
- 立つときには両足にバランスよく体重をかける
はじめは違和感を覚えるでしょうが、次第に慣れて気にならなくなってくるものです。楽しみながら左右型の腰痛の改善に取り組みましょう。
③回旋型の腰痛
回旋型の腰痛は、身体をひねったときに痛みが出る傾向にあります。回旋型の腰痛が起こる原因は、同じ方向にばかり身体をひねる動作や姿勢を続けることです。
とくにゴルフやテニスなど、同じ方向にスイングを繰り返していると、回旋型の腰痛が出やすくなります。また、職業がら同じ方向に身体をひねる動作が多い方の場合(歯科医師など)、回旋型の腰痛を発症するリスクが高くなります。
回旋型の腰痛に効くストレッチ
回旋型の腰痛を発症している方の多くに、殿筋群(お尻の筋肉)の偏った緊張が見られます。お尻の筋肉は斜め方向に走行しているため、どちらかの殿筋群が硬くなると、身体がそちらの方向へねじれやすくなるのです。回旋型の腰痛に効くストレッチは以下の手順でおこないます。
- 布団やヨガマットにあおむけで寝る
- ひざを90度に曲げて上にあげる
- そのまま反対方向へひねって倒す
- 30秒たったら反対側も同様におこなう(30秒)
③の動作の際に、反対側の手でひざ頭を抑えると、さらに効率のよいストレッチが可能となります。また、身体をひねったときにお尻のあたりを伸ばすように意識しましょう。
回旋型の腰痛を改善するための運動
回旋型の腰痛を改善するためには、身体を左右同じ程度にひねる意識を持つことが重要です。そのためには、普段から次のような点に注意しましょう。
- 左右の歩幅を意識する
- 腕を大きく振って大股気味に歩く
- 利き手と反対側でも素振りをおこなう
回旋型の腰痛を持っている場合、左右いずれかの歩幅が狭くなる傾向にあります。そのため、歩き始めに左右の歩幅を意識するよう心がけましょう。
左右の歩幅を同じ程度にするのであれば、腕を大きく振って大股気味に歩くのがおすすめです。大股といっても、普段よりほんの数㎝歩幅を広げる程度で構いません。
また、ゴルフやテニス、野球を習慣的におこなう方は、利き腕と反対側でも素振りをおこないましょう。反対側でも素振りをおこなうことで、身体の左右バランスが整い、回旋型の腰痛を予防・改善する効果が期待できます。
ここまでご紹介したストレッチや運動については、以下の動画でも詳しくご紹介しています。ぜひご覧になり参考にしてみてください。
※お客様の感想であり、効果効能を保証するものではありません
腰痛改善ストレッチをおこなう際の注意点
腰痛改善ストレッチをおこない場合、以下の注意点を必ず守るようにしてください。
- 痛みが出る場合はすぐに中止する
- ストレッチは気持ちよく感じる程度に留める
- お風呂上りにおこなう
- 1日にたくさんやるのではなく、毎日少しずつ取り組む
ストレッチを痛いほどおこなうのは厳禁です。痛みが出るようであればすぐに中止し、専門家の判断を仰ぎましょう。効果的にストレッチするのであれば、身体が温まっているお風呂上りがおすすめです。
ストレッチの効果はそれほど長持ちしないため、1日に多くの時間を費やすのではなく、毎日少しずつ取り組むことが重要です。
セルフケアで治らない腰痛は竹原メディカル整体院にお任せください!
腰痛の多くは日常の動作や生活習慣が原因となって起こるため、セルフケアでの改善が期待できます。ストレッチや運動で身体を柔軟に保てば、いつの間にか腰痛を感じなくなることでしょう。
ただ、忙しい現代人にとって、毎日のストレッチや運動が大変なことも事実です。そのような場合は、竹原メディカル整体院にお任せください。
竹原メディカル整体院では独自の施術で腰痛を改善するだけでなく、腰痛が出にくい身体の使い方についてもアドバイスしています。私と一緒に腰痛を根本から改善していきましょう!