日本人の多くが頭痛に悩まされていますが、もしかしたらその頭痛、肩こりが原因となって起こっているのかもしれません。
日本人女性に頭痛が多くみられるのは、肩こりが健康上の1番の悩みであることと関連しているとも考えられます。
そこで、肩こりがなぜ頭痛につながってしまうのか、そのメカニズムについて解説するとともに、肩こりや頭痛の改善法および予防法を紹介したいと思います。
肩こりが頭痛につながるメカニズム
肩こりに起因する頭痛はなぜ起こるのでしょうか。日本で一般的におこなわれている検査と、頭痛の原因について掘り下げてみたいと思います。
一次性頭痛と二次性頭痛
頭痛の多くは、専門医にみてもらったところで「原因不明」とされてしまいます。その理由として、西洋医学では原則として、画像診断に基づいて治療を進めていくことがあげられます。
頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛の2タイプがありますが、ほとんどの頭痛は原因が分からない一次性頭痛とされます。
二次性頭痛には脳出血や硬膜下血腫などにともなう頭痛があり、それらの頭痛に関しては、画像診断で異常が見つかるケースも少なくありません。
一次性頭痛の原因
病院の検査で異常なしとされる頭痛の多くが、血液の循環と深くかかわっています。例えば、一次性頭痛の中でもっとも多い緊張型頭痛は、血行が悪くなり、脳へ送られる酸素が不足することで起こるとされます。
そして、血行が悪くなる理由の1つとして肩こりがあげられているのです。肩の筋肉が硬くなることで血管を圧迫し、その結果として脳への血流が阻害されるというわけなのです。
基本的に脳神経外科などではレントゲンやMRIといった画像診断がおこなわれますが、筋緊張についてみることはほとんどありません。そのため、一次性頭痛の原因を見落としがちなのです。
症状でみる肩こりや頭痛のタイプ
一口に頭痛といっても、頭が重い程度のものから、日常生活に支障を来すレベルのものまでいろいろあります。そこで、症状別に頭痛のタイプをみていきたいと思います。
吐き気をともなう肩こりや頭痛
肩こりや頭痛にともなって、吐き気をともなったり、実際に嘔吐してしまったりする場合、片頭痛(血管性頭痛)の可能性があります。
片頭痛が起こるメカニズムとしては、脳へと送られる血液の量が急増することがあげられます。その際に、ズキンズキンとした激しい痛みが片側、もしくは両側のこめかみあたりにみられます。
また、吐き気や嘔吐以外にも、閃輝暗点といって、目の前がチカチカと明るくなった後、真っ暗になるといった現象もみられます。
重圧感をともなう肩こりや頭痛
肩こりにともなって、首の後ろから後頭部にかけて、真綿で締め付けられるように重くなる場合、一次性頭痛の代表例でもある緊張型頭痛の可能性があります。
緊張型頭痛の場合、吐き気や嘔吐といった症状がみられることはほとんどありません、日常生活に支障を来すようなこともあまりありません。
頭が割れるように痛む頭痛
肩こりにともなう頭痛の中には、頭が割れるように痛む頭痛もあります。どちらかというと男性に多くみられる頭痛で、夜寝てしばらくするとのたうち回るような頭痛に襲われます。そのような頭痛を群発頭痛と呼んでいます。
数年おきに発症し、いったん発症した場合、症状が1ケ月から2ヶ月ほど続くのが特徴ですが、はっきりとした原因はよく分かっていません。緊張型頭痛や片頭痛に比べると、発症頻度はそれほど高くありません。
肩こりや頭痛の方におすすめのツボ
肩こりや頭痛が慢性化している方には、ツボ押しがおすすめです。ツボ押しによって筋肉を緩めることで、頭痛の予防効果が期待できます。
風池
風池(ふうち)のツボは、後頭部の生え際、両耳と首の骨の間にあります。両手で頭を上からつかみ、両方の親指をくぼんだ場所にあてがい、脳の方向へ押すイメージで刺激しましょう。
手三里
手三里のツボは、肘を曲げた時にできるシワから指3本分親指側にあります。片頭痛の発作が起こっているような場合は、風池ではなく頭から離れた手三里のツボがおすすめです。
なぜなら、風池のツボ押しによって血行を促進してしまうと、片頭痛の痛みを増す恐れがあるからです。
合谷
合谷(ごうこく)のツボは、首から上にみられる症状に効果的で、東洋医学の世界では万能穴(万能のツボ)とも呼ばれています。合谷のツボは、手の親指と人差し指の骨が交差する場所にあります。
肩こりや頭痛の隠れた原因
肩こりや頭痛の多くは、筋緊張にともなう血行不良によってもたらされます。ただ、その隠れた原因として見逃せないのが不良姿勢です。
パソコンやスマホの見過ぎによって頭の位置が前へスライドすると、重い頭を支えるために首や肩の筋肉が硬くなります。それによって、血行不良を招き、結果として頭痛を発症してしまうわけです。
肩こりからくる頭痛には姿勢調整がおすすめ!
肩こりやそれにともなう頭痛がある場合、首周りや肩周りの筋肉を緩めることが重要です。その手段としてあげられるのが、先ほど紹介したツボ押しです。
ただ、肩こりや頭痛の多くは不良姿勢と密接にかかわっているため、症状を根本的に改善するためには、姿勢を改善することが欠かせません。
竹原メディカル整体院では、姿勢調整の施術をおこなうことで、肩こりや頭痛の根本的な原因を取り除いていきます。頑固な肩こりや頭痛にお悩みの方は、ぜひ一度、当院までご相談ください。